2月1日、札幌駅北口のJR東日本ホテルメッツ札幌の1階に「Source72」が開業した。札幌市内を中心に体験型レストランなどを経営するグラフィックホールディングス(北海道札幌市、代表取締役:山本壮一氏)の25店舗目。
同店は「肩肘張らない大人のイタリアン」をコンセプトに上質な料理と30種のワインを提供。ビジネスマンの接待利用やランチ・ディナーでの利用を見込む。
デザイン会社から始まった同社。業種をかけ合わせた新しい価値観の創出にチャレンジし続ける
グラフィックホールディングス代表取締役の山本壮一氏は北海道札幌市出身。大学時代に学生起業し、「ノースグラフィック」を設立。Web制作などを手がけるほか、北海道から世界へ発信するカルチャーブランド「ナチュラルバイシクル」を立ち上げ、アパレル販売も行った。「アパレルはお客様との接触回数が少ない。お客様の利用障壁が低い飲食店をコミュニケーションツールとして併設させ、接触回数を増やそうと思った」と山本氏は飲食業界参入の理由を話す。
創業店は狸小路2丁目のアウトドアダイニング「ミールラウンジ」。自社ファッションブランド「ナチュラルバイシクル」の店舗に併設し、店内はすべて自分たちで手作りした。当初は男性をターゲットにしていたが、開店してみると来店客のほとんどが女性だったという。当時札幌で少なかったDIYの手作り感ある内装の店舗は流行に敏感な女性に響いたためだ。
「ミールラウンジ」の繁盛を受けて山本氏は、「『ミールラウンジ』の2号店、3号店と広げていくのが定石だが、手作りするということがお客様の支持を得ていた。手作りにこだわることで、場所に合わせた業態を作っていけました。そこから中華ダイニングや居酒屋など、場所に最適な業態を作っていきました」と話す。
現在では積極的にM&Aも行い、デザイン、飲食、アパレルのほかにも10以上の事業を展開。いずれの事業も単体で成立しているのはもちろん、他事業と横の展開をすることで、同社のサービスをさらに豊かなものにしている。
シーンに合わせて楽しめる、クリエイターたちの協同で生まれる「動きのある料理」の数々
「Source72」で提供される料理は有名イタリアンレストランで修行を積んだグランシェフが展開。上質でありながら、常識にとらわれない自由な発想で生み出されている。動きがあり、印象に残る料理が特徴的で、これは試作完成後デザイナーなどとともに盛り付け、見せ方などを再考案しているから。数々のクリエイターが在籍する同社だからこそ、全社一丸となってひとつの料理を作り上げているのだ。美味しい料理はもちろんだが、空間づくりにもこだわっている。特徴的なのは、店内を「PRIVATE ROOM」「TABLE & SOFA」「BIG TABLE」「BAR」の4ゾーンに分けたこと。カウンターで気軽にワインとイタリアンを楽しむこともできるし、個室で大切な接待を行うこともできるなど、幅広い利用が可能となっている。個室で新年会を行ったあと、カウンターで2次会を行うこともあったよう。同じ店舗ながらも異なる雰囲気でお酒や食事を楽しむことができる。
また店内BGMにもこだわりが。世界的なクリエイターに依頼し、2時間程度のBGMを編集。朝は軽やかに、昼は優雅に、夜はロマンチックな雰囲気になど、利用する時間帯に合わせ、音楽でも雰囲気を演出する。利用シーンに合わせて五感で楽しめるのが同店の魅力だ。
イノベーターの会社でありたい
年内はあと1店舗、来年は4、5店舗を新たに出店するという同社。山本氏は、外国人観光客に日本の食文化を体験しながら美味しい料理を味わってもらう「体験型レストラン」で日本一になることが目標だ。山本氏は「人口減少を続ける北海道だけをマーケットとして捉えると成
(取材=中田 徹)
店舗データ
店名 | Source72(そーすななにー) |
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住所 | 北海道札幌市北区北7条西2丁目5−3 JR東日本ホテルメッツ 1F |
アクセス | 札幌市営地下鉄東豊線・南北線さっぽろ駅から徒歩1分 |
電話 | 011-788-5830 |
営業時間 | ランチ【月~金】11:30~15:00(L.O.14:00)、ディナー【月~金】17:00~23:00(L.O.22:30)【土】15:00~23:00(L.O.22:00)【日】15:00~22:00 (L.O.21:30) |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 62坪73席 |
客単価 | ランチ1000円、ディナー4000円 |
運営会社 | グラフィックホールディングス |
オープン日 | 2019年2月1日 |
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